はじめに
この記事では、ZEISS IKON ZMの仕様と特徴についてお話します。
みなさんは中古のカメラを購入したことがあるでしょうか。
中古カメラの場合、本体だけで取扱説明書などは付属しないことがあります。
比較的新しい機種であれば、ネットに取扱説明書が載っていることもありますが、
少し古いフィルムカメラはないことがほとんどです。
であれば、自分の持っているカメラの取扱説明書を自分で作ってしまおうと思いこの記事を書きます。
ZEISS IKON ZMを検討されている人の参考になれば幸いです。
ZEISS IKON ZMのスペックとその特徴
ZEISS IKON ZMは2005年にコシナより発売されたレンジファインダーカメラです。
コシナのHPには製品ページがもう存在しません。
(数ヶ月前まではあったのですが、、、)
仕様
下記仕様は、英語の取扱説明書に基づいています。(誤変換あればごめんなさい。)
カメラタイプ
- フォーカルプレーンシャッター・TTL測光搭載コンパクトレンジファインダーカメラ
フィルムフォーマット
- 35mmフィルム
レンズ
- カール・ツァイス T* ZMマウントレンズ(焦点距離15~85mm)
- 上記に似た仕様のMマウントレンズとアダプターを使用したM39スクリューマウント
ビューファインダー
- 倍率0.74倍
- 28/85mm, 35mm, 50mmのブライトフレームを装着するレンズタイプによって自動表示(フレームセレクターレバーによって切替可能/固定不可)
- パララックス自動補正
- 視度調整レンズ -3~+3まで装着可能(-0.5を標準装備)
ビューファインダー表示
- 選択シャッタースピード、シャッタースピード警告、電池残量警告を左側にLED表示
レンジファインダー
- 二重像合致式
- 基線長75mm(有効基線長55.5mm)
- 距離計連動範囲:0.7m ~ ∞
露出計
- 実絞りによるTTL測光
- 測光範囲:EV0 ~ EV19 (ISO100相当、F2.0レンズ使用)
フィルム速度範囲
- ISO25 ~ 3200 (手動設定・1/3ステップ)
露出モード
- 絞り優先(AEロック・露出補正±2[1/3ステップ])
- マニュアル
シャッター
- 電子制御式縦走り金属幕フォーカルプレーンシャッター
- 8 ~ 1/2000秒 (絞り優先時)
- 1 ~ 1/2000秒 (マニュアル時)
- バルブ
フラッシュ同調
- 1/125秒 〜より長い速度
フィルム送り
- 早巻き手動前進レバー式(小刻み巻き上げ可能)
カメラ本体
- 1つのアルミニウムをベースに外部をマグネシウムで覆った構造
- 1/4インチの三脚ネジ
バッテリー
- CR 1/3を1つ または 1.5VのLR44かSR44を2つ
寸法・重量
- 138 x 77.5 x 32mm
- 460g
特徴
1. 完成されたフィルムカメラであること
このカメラの発売は2005年(平成17年)10月29日です。
2005年のカメラ業界といえば、
- キヤノンがEOS 5Dを発売
- ニコンがD200を発売
- ソニーが一眼レフカメラに参入
- 京セラがCONTAX事業から撤退
など、フィルムからデジタルに移行している真っ只中の年だということがわかります。
そんな中発売されたZEISS IKON ZMはフィルムカメラとして完成されており、嗜好性の強いカメラだと言えるでしょう。
また、同年3月18日、ニコンから「Nikon SP 復刻版」が発売されています。
2. 75mmの長い基線長
ZEISS IKON ZMは、基線長が長いことでも知られています。
左右の対物レンズ間の距離を基線長といい、これが長いほど精度を高くしやすい。カメラに組み込んである光学視差式距離計の基線長は長くとも10cm程度であり、船舶用などで手持ちの光学視差式距離計の場合30~40cm程度である。
Wikipedia レンジファインダーより引用
ZEISS IKON ZMの基線長は75mmです。
対してライカのM10は基線長が69.31mmです。
ZEISS IKON ZMのほうが基線長もファインダー倍率も大きいため、距離計の精度はライカに勝っています。
3. Mマウントであること
ZEISS IKON ZMが発売される以前は、カール・ツァイスからMマウントのレンズは発売されていません。
ZEISS IKON ZMの発売とともに、ZMレンズというMマウント互換のレンズが発売されることになります。
ZEISSのレンズが使えることはもちろん、ライカのレンズが使用できるのも大きなポイントです。
ZMマウントの現行レンズは8本です。
ディスコンになっているレンズもあり、最近では、Tele-Tessar T* 4/85 ZMがディスコンになっています。
広角レンズは、デジタル機で使用するとマゼンタ被りが発生するという理由でディスコンになっているものもあるようです。
さいごに
今回はZEISS IKON ZMのスペックについてまとめました。
僕がZEISS IKON ZMのシルバーを中古で購入したときは、美品で15万円でした。
現在は良品で23万円なので、1.5倍になっています。
カメラとしても完成度がとても高いので、気になる方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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